【2022年最新】G検定とは?問題難易度や勉強方法、合格率を徹底解説!

G検定とは日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する資格試験です。2022年8月現在合格者数が5万人を超え、AI関連の企業や業界からも注目が集まっています。

今回はG検定の特徴や試験内容、受講するメリットについて解説します。G検定に興味がある方やAI業界で活躍したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

G検定とは?

G検定はAI、データサイエンスの分野における技術者の育成を目的とした資格試験です。ここからはG検定を実施する機関について、また受験料や受験日程、試験詳細についても解説していきます。

参考:一般社団法人日本ディープラーニング協会「G検定とは

日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する試験

G検定は「一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)」が開催している資格試験です。日本ディープラーニング協会とはディープラーニングを中心とするAI、データサイエンスの技術を日本に根付かせることで、国内のAI分野における産業競争力を高めることを目指しています。G検定はAI分野、産業の技術者を育成することを目的として実施している日本ディープラーニング協会の活動の一貫と言えます。

G検定の受験料

G検定の受験料は一般か学生かによって変わります。以下の表で料金についてまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

受験者身分受験料
一般13,200円(税込)
学生5,500円(税込)

なお2年以内に再受験をする場合は、上記受験料の半額(一般:6,600円、学生:2,750円)にて資格試験を受けることができます。またオンライン学習サービス「Coursera(コーセラ)」の修了証明を提示することで30%割引(一般:9,240円、学生:3,850円)にて受験することができます。

G検定の受験日程

G検定の受験日程は原則として毎年3月、7月、11月の年3回です。今後の試験日程(2022年8月時点)を以下の表にまとめています。

受験年開催日
2022年第1回:3月5日(土)終了
第2回:7月2日(土)終了
第3回:11月4日(金)5日(土)
2023年第1回:3月4日(土)
第2回:7月8日(土)
第3回:11月11日(土)

試験日程の詳細は日本ディープラーニング協会(JDLA)公式ホームページから確認することができます。

G検定の受験範囲、試験詳細

G検定の受験科目は7つと幅広いのが特徴です。試験はこの7つの項目のほかに「数理・統計」問題を加えた8つの項目で構成されています。それぞれの項目の概要は以下の通りです。

受験項目概要
人工知能(AI)とは人工知能の定義
人工知能をめぐる動向探索・推論、知識表現、機械学習、深層学習
人工知能分野の問題トイプロブレム、フレーム問題、弱いAI、強いAI、身体性、シンボルグラウンディング問題、特徴量設計、チューリングテスト、シンギュラリティ
機械学習の具体的手法代表的な手法(教師あり学習、教師なし学習、強化学習)、データの扱い、評価指標
ディープラーニングの概要ニューラルネットワークとディープラーニング、既存のニューラルネットワークにおける問題、ディープラーニングのアプローチ、CPU と GPU、ディープラーニングのデータ量、活性化関数、学習率の最適化、更なるテクニック
ディープラーニングの手法CNN、深層生成モデル、画像認識分野での応用、音声処理と自然言語処理分野、RNN、深層強化学習,ロボティクス ,マルチモーダル、モデルの解釈性とその対応
ディープラーニングの社会実装に向けてAIプロジェクトの計画、データ収集、加工・分析・学習、実装・運用・評価法律(個人情報保護法・著作権法・不正競争防止法・特許法)、契約倫理、現行の議論(プライバシー、バイアス、透明性、アカウンタビリティ、ELSI、XAI、ディープフェイク、ダイバーシティ)

試験時間は120分間で出題形式は多肢選択式です。例題についてはこちらから確認することができます。

G検定の合格率、難易度

G検定の合格率は一般的な資格試験と比べても高い水準ですが、同時に難易度も高いのが特徴です。ここからはG検定のこれまでの合格率と高い難易度の理由について解説します。

G検定の合格率

G検定の合格率は試験ごとに変動し、その詳細は公表されていません。試験が開始された2017年から2022年第2回試験までの合格率を以下の表で確認できます。

引用:日本ディープラーニング協会発表「G検定の受験者数および合格者数の推移

過去の合格率から見ていくと、平均合格率は60%~70%程度と言えるでしょう。司法系の資格や不動産系の資格と比べるとG検定の合格率は高い傾向があります。

引用:日本ディープラーニング協会発表「G検定ご紹介資料

G検定の合格者の業種は「ソフトウェア業」「情報処理・提供サービス業」が多く全体の約40%を占めています。彼らは日常的にAI分野に関する情報や知識を扱っているため、G検定においては大きなアドバンテージになっています。合格率は高いものの難易度は低くない所以はここにあると言えるでしょう。

専門用語が多い

G検定で使われている専門用語は、AI業界で働いてない限りなかなか触れる機会がありません。例えば、すべてのパラメータを調べるという意味の「グリッドサーチ」、類義語や包含関係などによって分類した辞書やデータベースである「シソーラス」といった専門用語があります。初学者は単語の意味を覚えるところから学習が始まるため、AI業界関係者よりも難易度が高くなります。

出題範囲が広い

先述の通りG検定の試験科目は7つあります。出題範囲が広いため学習を包括的に進める必要があるでしょう。ディープラーニングの仕組みについての知識がある人でも、その使用方法や実装した社会についての知識がなければG検定に合格することは容易ではありません。

G検定を受験するメリット、将来性

G検定の試験対策や学習を進めていくことで、知識の幅を広げることができます。また合格することで実務や転職活動にも有利に働くことが考えられます。ここからはG検定を受講するメリットや将来性について解説していきます。

AI分野の幅広い知識を体系的に学べる

G検定ではAIに関する最新情報やその根幹を支える仕組みであるディープラーニングの基礎知識を体系的に学習することができます。技術者や開発者、AIを使った業務を行おうとする人材育成にとっての登竜門で、AI初学者にもおすすめの試験です。ディープラーニングの基礎を網羅的に学習したい方、AIを自社に取り入れたいと考えている経営者の方も受講する価値があるでしょう。

名刺に記載することができる

G検定は日本ディープラーニング協会が開催する公的試験です。そのため合格者は名刺に認定マークを記載することができます。認定マークはAIやディープラーニングに関する専門知識を証明するものです。名刺交換や商談などのビジネスの場でもあなたに有利に働くことでしょう。

IT業界の転職で有利に働く

G検定保有者はIT業界での転職活動で有利に働きます。AIブームが続いている昨今において企業はディープラーニングに関する有識者を採用しようと必死です。その傾向はAI関連企業のみならず製造業や接客業などにも広がりを見せています。

実際にパナソニックやKDDIといった日本のインフラを支える大企業でも就職や転職活動でG検定の受験を進めています。AIに関する専門性を武器にしてキャリアアップや転職をしたい方は、特に挑戦する価値があると言えるでしょう。

参考:日本経済新聞「AIの知識を問う「G検定」 合格者の裾野広がる

G検定の勉強方法に関するよくある質問

G検定は専門性の高いAI分野の資格試験のため独学での勉強に不安を抱く方も多いでしょう。ここからは独学での合格方法や勉強方法について解説します。

独学で合格できますか?

G検定は試験難易度を考慮すると独学でも十分合格できるでしょう。一般的に合格には40時間程度の学習時間が必要であると言われています。受験者の多くは社会人であるため、しっかりとした学習スケジュールと勉強時間の確保ができれば独学での合格は可能です。

過去問は必要ですか?

G検定には大学受験や他の資格試験と違って過去問題集がありません。理由はG検定自体が2017年にできた比較的新しい試験であるため、また最新のAI技術に関する情報がアップデートされているためです。学習には過去問ではなく公式のテキストや予想問題集を使うことをおすすめします。

得点目標の目安は?

G検定の試験勉強時に目標にすべき得点の目安は7割です。理由は合格率が60%~70%で推移しているためです。試験では毎年220問程度の問題数が出題されており、その7割に相当する154問以上をコンスタントに正解できるように準備しましょう。

G検定まとめ

G検定とは日本ディープラーニング協会が実施する資格試験で、AI関連の企業や業界からも注目が集まっています。G検定は業界関係者の受験者が多いことから合格率が高くなっていますが、普段聞きなれない専門用語が多用されていることや出題範囲が広いことから難易度は易しいとは言えません。しかしディープラーニングに関しての最新情報が網羅的に学習できるだけでなく、認定マークが名刺に記載できたり、就職や転職に有利に働いたりとメリットが多いのが特徴です。AI業界で活躍していきたいと考えている方は、ぜひG検定の受講を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

AIに関する情報を分かりやすく発信していきます。G検定取得。日々、最新のテクノロジーへのキャッチアップやデータサイエンスの学習に奮闘中。

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