【2022年最新】国内のAIスタートアップ・ベンチャー上場企業11選!

現在、第3次人工知能(AI)ブームが加熱しています。そのような背景の中で、AIのサービス・研究は政府の取り組みが後ろ盾となり、商業化に拍車がかかる形となっています。今回は成長著しいAI分野の企業の中で、国内のスタートアップ・ベンチャー上場企業を11社紹介します。将来性ある企業を認知してAIの知見を広げていきましょう。

目次

AIの進歩と企業や政府の動き

AI分野において大きな進歩があったのは1950年代の第1次人工知能(AI)ブームです。その後2000年代以降の第3次人工知能ブームで商業化に向けた取り組みが本格化しています。ここからはAI技術の進化の過程と商業化を促進する政府の取り組みについて解説します。

第3次人工知能(AI)ブーム

現在は「第3次人工知能(AI)ブーム」と呼ばれる時代に突入しています。その火付け役となっているのがディープラーニングの存在です。ディープラーニングとは、十分なデータ量さえあれば人間の力なしに画像データの分析や文章データの抽出を行うことができる学習モデルです。ディープラーニングが開発されて以降、自動運転や医療分野、製造業などの分野へAI技術を応用させることが可能になり、その将来性の高さから多くの企業や政府機関が巨額の資本を投下しています。

AIの技術と進化の過程

AI分野に巨額の資本が投下されたのは第3次人工知能(AI)ブームが始まりではありません。1956年の第1次人工知能ブームでは数学やチェスといった「推理証明」の分野で脚光を浴び、1980年代の第2次人工知能ブームではコンピュータの発達によりエキスパートシステムと呼ばれるデータの取り込み方法が注目されています。しかし、どちらの人工知能ブームも不確定要素が多い実社会の中で十分な成果を納めることができず、研究が頓挫しています。このような歴史背景の中で最も長期間にわたり研究資金を集めているのが現在まで続いている第3次人工知能ブームなのです。

AIの商業化に向けた政府の取り組み

第3次人工知能(AI)ブームが注目される要因として、政府機関のAI分野に対する取り組みの活発化が挙げられます。例えば総務省・文部科学省・経済産業省は3省が連携してAI分野の情報交換、研究開発への支援を行うために人工知能技術戦略会議という機関を立ち上げています。人工知能技術戦略会議は、AI技術を商業化する上で重要な事項や方針について取り決めを行う機関です。すでに「AI・データ契約ガイドライン」や「AIネットワーク化の推進」といった内容が発表されており、AIの商業化の後押しとなっています。

参考:内閣府「人工知能技術戦略会議
AI Japan R&D network「人工知能戦略会議とは

国内のAIスタートアップ・ベンチャー上場企業11選

第3次人工知能(AI)ブームの現在、政府の後押しの影響もありAI系の民間企業の台頭が見られています。ここからは国内上場企業の中で将来性があるAIスタートアップ、ベンチャー企業を11社紹介します。

①ヘッドウォータース

引用:ヘッドウォータース

ヘッドウォータースは2020年9月に東証マザーズに上場した企業です。創業以来、顧客の経営管理や業務コンサルティングに携わってきたため、多様な業種業態の企業に対して効果的なAIソリューションの開発、提案を迅速に行うことができます。AIの機械学習を利用してWebやアプリの行動ログからレコメンドを提供する「SyncLect Personalize」というサービス、文章分析や自然言語処理をAIがディープラーニングによって行う「SyncLect NLP」というサービスなどを展開しています。

参考:ヘッドウォータース「公式ホームページ

②ニューラルポケット

引用:ニューラルポケット

ニューラルポケットは2020年8月に東証マザーズに上場した企業です。「世界を便利に、人々を幸せに」というミッションをもとに5つの重要事業領域に特化したAIの開発、サービス展開を行っています。現実の空間で動く人や車両の動向をデータ化する「デジフロー」、駐車場の空席分析を行う「デジパーク」、世界初のファッショントレンドデータベース「AI MD」といったサービスがあります。

参考:ニューラルポケット「公式ホームページ

③ティアンドエス

引用:ティアンドエス

ティアンドエスは2020年8月に東証マザーズに上場した企業です。ティアンドエスの最大の

特徴は、AIテクノロジーの分野のほかにインフラやアプリケーション開発を行う「ソリューションカテゴリー」と半導体工場の運営や支援を行う「半導体ソリューション」という2つの安定した事業の軸があることです。AI分野ではアルゴリズム研究開発の支援や画像の矩形付けや特定領域の着色といったアノテーションサービス、要望に応じたAIソフトウェアの開発を行っています。

参考:ティアンドエス「公式ホームページ

④サイバーセキュリティクラウド

引用:サイバーセキュリティクラウド

サイバーセキュリティクラウドは2020年3月に東証マザーズに上場した企業です。サイバーセキュリティに特化したサービスを展開しており、ウェブサイトを守るためのクラウド型WAFにAI技術が用いられています。サイバーセキュリティクラウドは清水建設、SBI証券、ANA、パルコといった大企業へのクラウド導入実績があり、これからますますサイバーセキュリティ分野での成長が期待できます。

参考:サイバーセキュリティクラウド「公式ホームページ

⑤AI inside

引用:AI inside

AI insideは2019年12月に東証マザーズに上場した企業です。「世界中の人・物にAIを届け

豊かな未来社会に貢献する」というミッションのもと、AIを身近に感じられるようなサービスを提供しています。手書き文字や活字、写真に映る文字まですべてをデジタルデータ化することができる「DX Suite」、ビジネスの現場で便利な画像認識サービス「Learning Center Vision」、ブラウザのクリック操作だけでデータ分析が行える「Learning Center Forecast」といったサービスを展開しています。

参考:AI inside「公式ホームページ

⑥AI CROSS

引用:AI CROSS

AI CROSSは2019年10月に東証マザーズに上場した企業です。AI CROSSは企業が最大の成果、特にコミュニケーションの分野での円滑性を向上させるのを、AIの分野から支援しています。「Smart AI Engagement」というコンセプトのもと、高性能チャットボット「QAロボット」や企画から開発、運営までをすべて自動で行うアナリティクスサービス「AIX Lab」といったサービスを提供しています。

参考:AI CROSS「公式ホームページ

⑦Link-U

引用:Link-U

Link-Uは2019年7月に東証マザーズに上場した企業です。顧客のシステムのサーバー開発、アプリケーション開発、企画運営を中心に行っており、月間1,500万人が利用するサーバープラットフォームを運用しています。集英社の漫画を全世界に広める「MANGA Plus」、小学館のおすすめ漫画が読める「サンデーうぇぶり」といったサービスを提供しています。

参考:Link-U「公式ホームページ

⑧Kudan

引用:Kudan

Kudanは2018年12月に東証マザーズに上場した企業です。位置情報やGPS、AR・VRセンサーといった分野に強みを持っており、人工知覚の分野においては世界最大の企業です。サービス提供している企業はSony、Unisys、ViewARなど、その業界は幅が広くなっています。

参考:Kudan「公式ホームページ

⑨TDSE(旧テクノスデータサイエンス・エンジニアリング)

引用:TDSE

TDSE(旧テクノスデータサイエンス・エンジニアリング)は2018年12月に東証マザーズに上場した企業です。AIを活用したDXコンサルティング、データ分析・データ利活用を行っています。製造業、金融業、小売業、建設業における業務効率化を達成した実績も多くあります。高精度な機械学習を自動化する「DataRobot」や分析したデータを高速で可視化するツール「Tableau」が提供サービスの一つです。

参考:TDSE「公式ホームページ

⑩HEROZ

引用:HEROZ

HEROZは2018年4月に東証マザーズに上場した企業です。「将棋ウォーズ」、「CHESS HEROZ」、「BackgammonAce」といったサービスを展開している企業で、頭脳ゲームプログラミングを得意としているのが最大の特徴です。AIの導入コンサルティングから運用まで一元管理して行う「HEROZ Kishin」というサービスを提供しています。

参考:HEROZ「公式ホームページ

⑪RPAホールディングス

引用:RPAホールディングス

RPAホールディングスは2018年3月に東証マザーズに上場した企業です。「知恵とテクノロジーで新規事業を創造し、個性が輝く楽しい時代に進化する」という経営理念のもと、ロボットアウトソーシング事業、ロボットトランスフォーメーション事業、バックオフィスの業務を支えるRaas事業、新規事業支援&創出を行っています。RPAホールディングスが提供する「PRESCO」というサービスでは、AIを使ってユーザーが求めている広告情報を提示することができます。

参考:RPAホールディングス「公式ホームページ

国内のAIベンチャー・スタートアップ上場企業まとめ

第3次人工知能(AI)ブームが加熱している中、AI技術を活用したサービスは拡大しています。今回は成長著しいAI分野の企業の中で、国内のスタートアップ・ベンチャー上場企業を11社紹介しています。将来性ある企業、自社もAIを導入してみたいと思える企業は見つかったでしょうか。これからもAIの最新情報、サービスの開発情報を頭に入れて知見を広げていきましょう。

この記事を書いた人

AIに関する情報を分かりやすく発信していきます。G検定取得。日々、最新のテクノロジーへのキャッチアップやデータサイエンスの学習に奮闘中。

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